キヤノンAE-1


カメラを始めて5〜6年になるが、その初期からつい最近まで結構よく使った機械だ。

カジュアルで高性能な廉価版という、今のEOS Kissにも通じるポリシーを感じる逸品である。

ちょっと太めのスピゴット時代のFDレンズとのバランスもよく、電磁レリーズの感触も気持ちいい。

過去2台所有したことがあったが、全部他人に譲ってしまった。

シャッターの具合のよい中古が少ないと聞くので調子のいいAE−1を持ってる人は大事に使ってください。

シャッター鳴きはオーバーホールで直る場合もあるらしいから、中古カメラを扱う店で相談してみてはいかがでしょう。

AE−1はシャッター速度優先であるが、絞り優先派である僕はメーターの絞り値で露出を決めていた。

大きなシャッターダイヤルがとにかく使い易かった。後にA−1を入手してからもキヤノンMFのメインはAE−1だった。

だが、FDレンズが入手困難で、たまにあっても程度のよい品は信じられない位高価なため、システムの拡張を断念した。

35mm/F3.5scは味わいある優しいレンズで、よく自分の子供のスナップを撮っていた。

金属ボディへのこだわりはないはずだが、今の同クラスの機械と比べると明らかに高級感がある。

布幕シャッター特有の柔らかなノイズも素晴らしい、楽しいカメラだった。 


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